ケープタウンで大学院留学しているSaoriです(@saori_chris_)。
南アフリカの観光都市、ケープタウンへを訪れる際に気になるのが治安。ケープタウンについてネットで調べれば調べるほど心配になってきますよね。
「ケープタウンに来られる方には、ぜひ安全に旅行を楽しんでもらいたい。そして南アフリカの良さを他の人にも伝えてもらいたい!」そんな思いがあって、今回はケープタウンで暮らしている在住者からみた、「現地の治安」についてお話ししたいと思います。
この記事の内容
❶ 近年のデータでみる「ケープタウンの治安」
❷ ケープタウンの「犯罪多発エリア」と「比較的安全に過ごせるエリア」
この記事の[結論]を先取り!
在住者からみたケープタウンの治安
- ケープタウンの治安は、エリアによって全く異なる。
- 犯罪率が極めて高いエリアは、貧困が深刻なタウンシップ周辺である。
- 観光で人気のエリアは、犯罪のホットスポットからは離れている。
- 国内の他の都市と同様、安全に気をつけて行動すれば問題ない。
もくじ
南アフリカ ケープタウンの治安
「殺人率のデータ」からみたケープタウンの治安
「現地の治安 = 殺人率の高さ」として捉えることができます。
2018年のデータによると、ケープタウンは国内でも殺人率が高く、69件/100,000人あたりとなっています。かつて治安が悪いと言われていたヨハネスブルグよりも高い結果です。
南アフリカの犯罪率 2017/2018
都市 | 2018年の殺人件数 (人口 |
---|---|
ケープタウン | 69 |
ダーバン | 46 |
国内 (平均) | 36 |
ヨハネスブルグ | 31 |
プレトリア | 17 |
「エリア別」でみたケープタウンの治安
次にケープタウンの治安をエリア別でみてみます。
左はケープタウンにおける犯罪件数を示しています。色が濃いほど犯罪が多発するエリアです。
特にPhilippi Eastや、その周辺にあるKhayelitsha、Mitchells Plain、Guguletuなどで犯罪が多発しています。これらのエリアは全て「タウンシップ」と呼ばれる、貧困層が住むエリアです。
南アフリカのスラム街 – タウンシップ
「タウンシップ」とは、かつてアパルトヘイトが行われていた時代に、黒人の居住エリアとして指定されていた場所のことです。
ケープタウンには、Philippi East(フィリピー イースト)、Khayelitsha(カイリチャ)、Mitchells Plain(ミチェルズ プレイン)、Guguletu(ググレトゥ)などがあります。
タウンシップでは、トタンで作られた掘っ建て小屋やレンガで造られた家など、簡易で質素な家が目立ちます。人々は最低限の生活を強いられており、こうした場所では犯罪も極めて多いのが問題となっています。
一方で、右に示してある緑で示された観光客に人気のエリアは、犯罪のホットスポットから離れています。つまり他の都市と同様、「安全に過ごすための行動を守れば大丈夫」です。
緑の枠内に含まれる、観光スポットの例
- ケープタウン市内/ダウンタウン (Cape Town)
- テーブルマウンテン (Table Mountain)
- カーステンボッシュ国立植物園 (Kirstenbosch National Botanical Garden)
- ザ・オールド・ビスケット・ミル (The Old Biscuit Mill)
- ハウト ベイ (Hout Bay)
- サイモンズ タウン/ ボルダーズ ビーチ (Simons Town/ Boulders Beach)
- キャンプス ベイ (Camps Bay)
ちなみに、私のおすすめ観光スポットはこちらの記事にまとめました。
では、どのような事を気をつけたらいいのか?
南アフリカで気をつけるべき事
- 現地では、基本的に車やUber(タクシー)で移動する。
- 日中は外出しても大丈夫だが、夜は危ないので出歩かない。
- 路上を歩くときは、携帯を使用しない。イヤホンもつけない。
- 一人(特に女性)で行動するときは、なおさら周りに警戒する。
- 危険だと言われるエリア(タウンシップ等)や、人気のない怪しいエリア/通りには近づかない。
- ATMのスキミングに注意し、利用するときは安全な場所を選ぶ。
まとめ
今回はケープタウンで実際に住んでみて感じる「現地の治安」について書きました。
在住者からみたケープタウンの治安
- ケープタウンの治安は、エリアによって全く異なる。
- 犯罪率が極めて高いエリアは、貧困が深刻なタウンシップ周辺。
- 観光で人気のエリアは、犯罪のホットスポットから離れている。
- 南アフリカの他の都市と同様、安全に気をつけて行動すれば大丈夫。
ケープタウンに関して「凶悪都市」「殺人件数が高い」といった言葉をネットでみかけ、「うーん…そうだけど」と思ったのが、この記事を書くきっかけになりました。
上にもいくつか挙げたように、現地の人が守っている鉄則がいくつかあります。今後はその詳細についてもシェアしたいと思います!