ケープタウン大学大学院にPhD留学しているSaoriです(@saori_chris_)。
海外の大学院留学で重要な研究室選び。希望する研究室の主任研究者(PI)に連絡を取り、受入れ可能か
今回は「私が留学先からPhDのオファーを貰うまでの記録」をシェアしたいと思います。また、留学準備で学んだ「メールのやりとりで気をつけたい6つのポイント」も書きました!
もくじ
私(Saori)の留学先
私の留学先はケープタウン大学 大学院 医学部 病理学科 免疫学専攻です(コースはClinical Science & Immunology)。2019年5月から留学しています。
研究室のボスは、アメリカ シアトルと南アフリカ ケープタウンに研究室をもつ小児科の女性医師です。
研究室では「HIV陽性の母親から生まれてきた幼児」を対象にした臨床治験を指揮しています。また、「膣内や腸内の細菌叢(マイクロバイオーム)」の研究も行っています。
まずは研究室を訪問
留学先のボスに初めて会ったのは、留学の1年前くらいでした。ちょうど留学への道を模索するために、ケープタウンにある臨床治験場でインターンシップをしていました。
まずはメールでコンタクトをとる
研究訪問のために、主任研究者の先生にアポを取りました。OKの返事はすぐ返ってきました。
研究室訪問で送ったメールの内容
- 日本での所属と研究内容。
- HIV研究に興味があり、今は臨床治験の現場でインターンシップ中。
- ケープタウン大学大学院へ留学を考えている。
- 研究室訪問したい。
いざ訪問当日!
今となっては笑い話ですが、研究室訪問ではなかなかの塩対応を受けました(苦笑)
手応えはゼロ。「先生は自分に全く興味がない」という印象を受けました。
1ヶ月後に連絡が…
研究室訪問から1ヶ月後。先生にメールを送らなきゃと思いつつ、断られるのが怖くて躊躇していました。
すると、なぜか先生からメールが届きます。
留学のチャンス到来!「興味あります!いつから留学できますか?」と返信しました。
しかし、1ヶ月以上過ぎても返信来ず。不安がよぎります。
諦めずプッシュ!
返信が返って来ませんでしたが、先生に言われた「本当に研究に興味があったら、1ヶ月に1回くらいの頻度でメールをちょうだい」を信じて再度メールを送ってみました。
「まだ留学に興味あります!PhDでの研究内容を教えてください!!モチベーションはめちゃくちゃあるんです!!!」
なんとしてでも留学したい私は必死でした。
フォローアップのメールを入れると、先生から返信がすぐ返ってきました。
再度連絡をしてみて正解だったようです。
先生からの返信の内容
- 研究内容について。
- 今後のグラント(研究費)によって受け入れ可能かが決まる。
- 先生側が学費をサポートする必要があるか?自分で払えるか?
- 自腹でも大丈夫なら受け入れの可能性が高くなるけど、どう?
さらにプッシュ!!
先生から返信がきてテンションがあがります。
ここで私、ミスを犯します。先生に長文メールで返信しました。
皆さま。私のように長文を送りつけたらダメです。先生は忙しくて読む時間ないです。メールは明確に、要点だけを書くのがベストです。
2日くらい経っても返信が返って来ず。心配になったので追加でメールを送りました。
「学費のサポートはあったら嬉しいけど、なくても留学したいです」と記しました。
しかし、このあと1ヶ月以上返信が来ませんでした…。
それでも返信が来ないのなら、最終手段!
まず必要な書類を全て揃える
先生から返信が来ない間も、留学準備を着々と進めていました。
留学先のボスに「YES!」と言わせるために私がしたこと
- IELTSのスコアアップを図った (overall 7.0 -> overall 7.5)
- カバーレターを作成 (研究への熱いモチベーションを書き記した)
- 2人の先生から推薦状を頂いた (1つは依頼、もう一つは自分が下書きを用意してサインを頂いた)
- 少しでも魅力的なCVになるよう努力した
- 南アフリカの臨床治験場でのインターンシップ
- 複数の学会発表
- 最優秀プレゼン賞受賞
- ネイティブや留学経験者にCVの添削を依頼
カバーレター、CV、成績、推薦状を送りつけてみる
揃えた書類一式をzipファイルにまとめ、フォローアップのメールに添付しました。
メールに添付した書類
- カバーレター (研究へのモチベーション)
- CV
- 学部、修士課程の成績
- 推薦状 (2枚)
- IELTSのスコア (overall 7.5)
- その他(プレゼン最優秀賞受賞の記事、南アフリカの高校での成績や成績優秀者に選ばれた時の新聞記事)
メールの本文には「自分がやりたい研究内容とそれに対するモチベーション、学費はこちらでなんとかする」と書きました。
自分が用意できる全ての書類を提出し、あとは返信を待つのみでした。
ついに…ボスからのファイナルアンサー!
返信はメールを送った翌日。私が送ったメールを見て、最終的な決断をしたようでした。
こうしてやっとPhDのオファーをゲットできました。最初にコンタクトをとってから約5ヶ月かかりました。
[まとめ] 私がPhDのオファー獲得から学んだこと
❶ 興味があるなら、早めにコンタクトをとるべし。
まずは早めにコンタクトをとったほうが良いです。(可能ならば)研究室訪問もした方が有利だと思います。
早めのコンタクトが重要な理由
- メールのやりとりに時間がかかる可能性がある。
- 別の希望者にオファーを取られてしまう可能性がある。
- 研究費が受け入れにも大きく関わる = コンタクトを取ることで自分の存在を把握してもらえる。
❷ 魅力的なCVを目指すべし。
海外ではCVが留学に大きく関わってきます。学会での発表、賞、論文、インターンシップ、実験手法/スキル、英語のレベルなど、 魅力的なCVを持っていれば、留学のチャンスも広がると思います。
❸ メールの内容はクリアに。必要な書類を添付するべし。
メールは完結に書くのがベストです。長文は見てもらえない可能性が高くなります。
CVや成績、推薦状等の書類を添えると留学への本気度が示せますし、受け入れ側の判断材料にもなります。
❹ メールの返信が来なくても諦めてはいけない。
海外では返信が返ってこないこともしばしば。返信が来ない場合は、フォローアップのメールを送った方が良いです。 (それでも返信がない場合は諦めたほうが良さそう?)
❺ 少しでもチャンスがあると思ったら猛プッシュ!
私はチャンスがあると感じた時から、ボスに猛アピールしました。「返信が返ってこなくても送り続けた = やる気を示せた」と思っています。
受け入れ側は、やる気のある優秀な学生を取りたがります。行きたい研究室なら、猛アピールです!
❻ ネイティブ&留学経験者に添削を依頼するべし。
上記の留学準備に関して、私は頼れる全ての人からアドバイスを頂きました。
- 元ボスS先生:お忙しい中、快く推薦状を書いて頂きました。
- 尊敬するM先生:推薦状(下書き)に関して貴重なアドバイスを頂きました。
- 優しいP先生:CVやメールの内容に関して、細かな添削をして頂きました。
- 優秀な留学生B先輩:CVに関して的確なアドバイスを頂きました。
- 南アフリカ人の彼(ネイティブ):メールや書類等、全て彼のチェックを受けてから提出しました。
以上、「私が留学先のオファーを獲得できるまでの道のり」でした!