Saoriです(@saori_chris_)。
私のアフリカ留学をそばで支えてくれているのが、南アフリカ人の彼です。国際遠距離を含めて8年半以上の付き合いになります。
今回は、彼と付き合うまでの馴れ初めについて書きたいと思います。
もくじ
アフリカに(無理やり)連れていかれる
私が初めて南アフリカに渡ったのは、父親の仕事の都合がきっかけでした。
当時、中学を卒業したばかり。15歳の頃でした。
日本の中高一貫校に通っていたので、友達と同じ高校に進むものだと思っていました。しかし父親の出向が決まり、いやいやながら「家族帯同」でついて行くことになりました。
両親が「家族帯同」での南アフリカ駐在を選んだワケ
- 南アフリカは英語圏。英語を学ぶ良い機会になる。
- 過去に駐在した家族がおり、十分な教育が受けられるのを知っていた。
- 私が中学生の頃は父親が単身赴任で、高校の時期まで離れて暮らすと貴重な「父と娘の時間」がなくなってしまう可能性があった(大学で一人暮らしを始める可能性もあったので)。
人生で初めての挫折
日本で中学校を卒業後、南アフリカの現地私立高校へ編入しました。
(ほぼ)無理やり連れて行かれた私は、さっそく言葉の壁にぶち当たります。
南アフリカの現地高校に通って困ったこと
- すべて英語での授業で、専門用語がわからない。
- 学校の文化やシステムが違う。
- 授業のシラバスが違う。
- 編入したため、すでに出遅れている(1学期分が抜け落ちている)。
- 校内放送が聞き取れず、集会に行きそびれる。
- 教室変更の連絡が聞き取れない。当日みんながいつもの教室におらず、泣きそうにながら廊下を歩き回り、クラスメイトに発見される。
- 友達が英語で話しているのか、別の言語で話しているのか理解不能。
- 友達の輪に入っても会話の内容が聞き取れない。
- 黒板に書かれた文字が象形文字にしか見えない。
- 英語が早すぎて、何の授業を聞いているのか分からない。
- 何ページを開けばいいのか分からない。
- 宿題が分からない、締め切りを聞き逃して提出できない。
- 先生に「分からなかったら聞きに来て」と言われるが、どう英語で聞いたらいいのか分からない。授業の内容が分かっていないので質問もできない。
- 質問できるほどの英語力があればきっと授業にもついていけると思うと、自分が置かれた状況がさらに惨めに思う。
日本ではまあまあ「優秀な学生」として学校生活を送っていました。中学校では模範生に選ばれ、卒業式も成績優秀者として表彰さていました。
しかし、南アフリカに行ってからは小テストでも数点しか取れない(それもカンで当てた記号問題)という真逆の状況。悲しくて、ショックで仕方ありませんでした。
学校生活でも簡単なことすら思うようにできず、自尊心がなくなってしまいました。高校1年生、初めての挫折でした。
メンタルがどん底まで落ちていた時に、彼と出会います。
最初は気にかけてくれる良い友達
学校初日にたまたま同じ授業を受けていた女の子に誘われ、同学年のインド人男女グループ(12人ぐらい)に入れてもらいました。その日から卒業するまで、ランチや放課時間を一緒に過ごすようになります。
彼もそのグループにいた一人、インド系南アフリカ人でした。
彼は優しい性格なので、新入生だった私のことをよく気にかけてくれました。英語がうまく話せなくても、辛抱強くコミュニケーションを図ってくれました。
選択科目の多くが被っていたこともあり、授業で分からないこと、学校生活で不明なことは彼に助けてもらっていました。南アフリカでの高校生活が始まって数ヶ月後には、よき友達になっていました。
友達以上、恋人未満の関係
学校では英語でのコミュニケーションに苦労していましたが、不思議と彼とは話しやすく、半年経った頃にはすっかり懐いていました。
次第に彼に会えることが、辛い学校生活での唯一の楽しみになっていました。家に帰宅して会えない時間帯も、ほぼ毎日のようにFacebookでチャットしていました。
また、この頃から自分が彼に好意を寄せていることを態度にも出すようになります。付き合いたいという理由より(向こうが恋愛対象に見てないと思っていた)、これからやってくる学校の一大イベント 高校2年(グレード11)のダンスパーティーの存在を知っていたからです。
アメリカのプロムと同じように、南アフリカの最終学年(グレード12)ではダンスパーティーがあり、グレード11でのダンスパーティーはそのプレイベントのようなものでした。
このダンスパーティー、パートナーとの参加が原則です。人見知り、かつ英語に苦戦している私にとって、パートナー探しは恐怖で仕方なかったです。なので、「彼ともっと仲良くなって、あわよくばダンスパーティーにも一緒に行って欲しい」というのが私の切実な気持ちでした。
態度に出してみると意外と彼の反応も悪くなく、両思いであることに気づき始めました。だんだん一緒に過ごす時間も長くなりました。
「好きだけど付き合わない」という選択
もともと帰国子女として日本の大学を受験する予定で南アフリカへ行っていました。なので、付き合ったとしても遠距離になることが分かっていました。
彼と私は両思いであることを知った上で、「付き合わず、このまま友達でいよう」という約束を交わします。
大学もまだ決まっていなかった私たち。遠距離を乗り越えられる確信も、二人の将来のプランも何もなかったです。
周りの噂、謎の公開告白
友達でいる約束をしたものの、あまりの仲のよさから学校で「私たちが付き合っている」という噂がたちます。
さらに、学年全体で行った旅行先で先生たちも含めてみんなに関係がバレます。レクリエーションでゲームをしていた時でした。。。
ゲームのコンセプトは「浮気するhusbandと、それを妨害するwife」。男子(husband)が輪になるよう並べられたイスに座り、女子(wife)はイスの後ろに立ちます。一つの席は男子が誰も座っておらず、その席の女子がウィンクで周りの男子に合図を送ります。「その子のところへ行きたい!」と思った男子は立ち上がって席に向かい、先に座った男子がポジションをゲットできます(浮気成功)。女子は、目の前の男子が逃げる前に肩をがっちり掴んで座らせたらセーフです(浮気阻止)。
シャイな私は「みんなの前で絶対にウィンクしたくない !」と思い、目の前にいる男子(husband)が逃げないよう見張っていたのですが、まんまと浮気されました(早かった!!!)。
私の番になった瞬間、周りがざわつき、彼の名前が飛び交いました。「ここは〇〇(彼)しかいく人いないだろう」といった雰囲気でした。彼は恥ずかしかったのか、ずっと下を向いていました。「もしかして来るつもりないかも!?」と私は不安に思いつつ、意を決してウィンクしました。すると彼が急に立ち上がり、私のところへダッシュ。後ろにいた女の子も、彼が突然立ち上がったので防げなかった様子でした。
彼が私の席へ向かった瞬間、周りからは「YEAH!!!!!」と喝采が飛び交い、私は嬉しすぎて(先生たちいたけど)彼を後ろから抱きしめました。なんともハッピーエンド?なフライング公開告白となりました(私たちの顔真っ赤だっただろうな…笑)。
3度目の正直
しばらくは「友達」でいたものの、好きすぎて友達というよりもカップルのような関係になっていました。付き合うのも時間の問題でした。
海外では恋愛において「告白」というシステムがなかったりしますが、私たちの場合は彼が告白してくれました。
共通で受けていた授業がキャンセルになり、2人で時間を潰していた時でした。周りに人がいない場所に連れていかれ、「彼女になってください」と言われました。
彼に告白され嬉しかったのですが、「ごめんなさい」と断りました。
当時の私は、まだ学校生活に苦労していました。授業についていけず、自尊心がなくなっていました。一方の彼は頭が良くて、毎回学年トップの成績優秀者。周りからも一目置かれる存在でした。
「英語でまともに学校生活を送れない、学校ヒエラルキーの底辺にいるような私と付き合ったら、彼の評判/イメージを下げてしまうのではないか、周りからバカにされてしまうのではないか」と心配してしまいました。
自分は彼とは不釣り合いだと思えて仕方なかったんです。
彼は断られてすごく悲しそうでした。「そんなこと気にしていない、だから付き合って欲しい」と2度目の告白。でも私の考えは変わらず、断りました。
それでも彼は諦めず、3度目の告白。真剣な目で「僕と付き合って」と言われました。
男としてのプライドがあるだろうに、そこまで思ってくれているのならと思い、3度目の告白でやっと「お願いします」と返事しました。
高校2年のはじめ、今から8年半以上前の出来事でした。
おわりに
以上が、彼と出会って付き合うまでの馴れ初めです。思いっきり青春でした。
メンタルが弱っていた私に、手を差し伸べてくれた彼。そんな優しさに惹かれていきました。
彼と付き合ったことで、南アフリカのこと、ヒンズー教のこと、その他たくさんのことを教えてもらいました。国際恋愛を通して新たな視点を持つことができたのも、彼のおかげです。
今後は南アフリカでの高校生活、遠距離恋愛のエピソードもシェアしたいと思っています。
Saoriちゃん♡
Twitterでお世話になってます。
ブログ始めたのを知って早速飛んできました。二人の馴れ初めをうるうるしながら読みました
日本に帰国すると分かっていたのでその時の気持ちを想像すると切なくなりました。Ishkarさんの諦めない気持ちが今日に繋がっているんだなと思うとまたうるうるします。
これからもブログ楽しみにしてます♩
Mariさんコメントありがとうございます!今も昔も変わらず、私を大切に思ってくれる彼に感謝ですね(^^)